ストロフルス(小児ストロフルス)の原因と治療法

ストロフルス(strophulus infantum)は、小さなお子様に認められる強いかゆみを伴う発疹です。皮膚疾患の中では「急性痒疹」(痒疹:かゆみを伴う発疹)に属します。

小さい子は、かゆみが生じると我慢できずにめいっぱい掻いてしまいがちでます。そのためお子様の痒疹は皮膚が荒れてしまったりばい菌が入ってしまったりするリスクの高い発疹であり、このような状態になってしまう前に適切な対処が望まれます。

ストロフルスはどのような原因で生じ、どのように治療していけばいいのでしょうか。ここでは、ストロフルスという疾患について詳しく紹介させて頂きます。

1.ストロフルスとは

ストロフルス(strophulus infantum)は「小児ストロフルス」というのが正式名称で、主に小さなお子様に発症する皮膚のかゆみを伴う発疹(痒疹)です。

5歳未満の幼児に生じる事が多く、部位としては四肢(手足)に生じやすい傾向があります。

原因は明確には特定されていませんが、食べ物や虫刺されによるアレルギー反応が考えられています。

時期的には夏に生じやすく、これは夏場は汗をかきやすく、また虫にも刺されやすいためだと考えられます。

ストロフルスの問題点は、小さなお子様に生じる痒疹だという事です。小さな子は、かゆみを我慢できずについボリボリ掻いてしまいがちです。大人であれば手加減して掻いたり我慢したりするものを力いっぱい掻いてしまうため、皮膚が荒れてしまって出血してしまったり、ばい菌が入って膿んでしまうリスクが高いのです。

ストロフルスは、大人の皮膚のかゆみと比べて、このような二次被害に注意する必要があります。このような二次的な被害を生じさせないためにもストロフルスは適切に症状を抑えてあげる必要があるのです。

2.ストロフルスの原因

ストロフルスはどのような原因で生じるのでしょうか。

ストロフルスは小さなお子様に急性に生じるかゆみを伴う発疹です。なぜこのようなものが生じるのかというと、その原因は完全には分かっていません。

しかし発疹の性状が紅斑や膨疹といったじんましん様の発疹である事から、アレルギー性の原因なのではないかと考えられています。

より具体的には、

  • 特定の食べ物(卵や大豆、豚肉など)に対するアレルギー反応
  • 虫刺されに対するアレルギー反応

としてストロフルスが生じている事が考えられています。

ストロフルスが一般的なアレルギー反応と異なるのは、この反応は免疫系がまだ未熟である幼児期にのみ一時的に認められるという事です。

成人では認められず、成長とともに自然と改善していくケースがほとんどです。

3.ストロフルスの症状

ストロフルスではどのような症状が認められるのでしょうか。

ストロフルスは上記原因によって皮膚にじんましん様の発疹が生じます。

発疹の形状としては、

  • 膨疹(赤い膨らみ)
  • 紅斑(皮膚の淡赤色変化)

といった形を取る事が多く、かゆみも生じます。かゆみの程度は強く、また小さなお子様はかゆみを我慢する事が難しいため、皮膚を強く掻いてしまう事が少なくありません。

その結果、

  • 皮膚が荒れる
  • 皮膚が肥厚する
  • 皮膚にばい菌が入ってしまう

といった二次的な症状が生じるようになります。

皮膚と強く荒れたり化膿したりという事がなければ通常は数週間で改善しますが、その後も繰り返し再発しやすい傾向があります。

4.ストロフルスの治療法

ストロフルスが生じてしまったら、どのように対処すれば良いでしょうか。

まず、ストロフルスは自然と治っていく疾患だという事を知っておく必要があります。ストロフルスは5歳未満の幼児に発症する疾患ですが、成長するにつれて自然と治っていきます。成人で認められる事はまずありません。

これは先ほども説明したように、幼児の頃は免疫系がまだ未熟であるため誤作動してストロフルスを発症させてしまうけど、成長につれて誤作動が少なくなるためだと考えられます。

そのため、一生に渡って治療を続けないといけないものではありません。

ストロフルスの原因としては、特定の食べ物や虫刺されに対してのアレルギー反応が指摘されています。そのため特定の食べ物を食べると症状が出やすいという傾向があったり、自然が多い場所で出やすいという傾向がある場合は、その原因を避けるような生活をするようにしましょう。

症状としては強いかゆみが生じ、それが原因となって様々な二次症状を引き起こします。そのためまずはこのかゆみを抑えてあげる事が有効です。

かゆみに対しては「抗ヒスタミン薬」が用いられます。抗ヒスタミン薬はヒスタミンのはたらきをブロックするお薬です。ヒスタミンはかゆみを引き起こす物質ですので、抗ヒスタミン薬はかゆみを抑える作用を持つのです。

抗ヒスタミン薬には塗り薬もありますし、飲み薬もあります。かゆみの範囲が局所で程度も軽度であれば塗り薬で良いでしょう。しかし、かゆみの範囲が広い場合は飲み薬を用いる事もあります。

抗ヒスタミン薬ではなかなかかゆみが治まらない場合は、かゆみを抑える作用に加えて炎症を抑える作用も持つ「ステロイド」が用いられる事もあります。

ただしステロイドは長期に渡って連用していると、皮膚にばい菌が付きやすくなってしまったり、皮膚が薄くなりすぎるリスクもありますので漫然と使用し続けてはいけません。皮膚状態に注意を払いながら必要な期間のみ使用するようにしましょう。

また掻きすぎた結果、皮膚からばい菌が入って化膿してしまった場合は「抗生物質」を使います。感染が軽度で局所であれば塗り薬の抗生物質を用いますし、感染の程度が強い場合は飲み薬の抗生物質を用いる事もあります。

注意点として、皮膚が化膿してしまった時はその部位にステロイドを使用してはいけません。ステロイドは感染しやすい状態を作ってしまうという副作用があるため、このような状況で使用すると感染が更に悪化する危険性があるからです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする