ビタミンAはどのような食品にどのくらい含まれているのか

「ビタミン」は健康に意識が高い方にとって関心の高い栄養素の1つです。

売られている食品を見ても「ビタミンを〇〇mg配合!」「ビタミンが豊富に含まれています!」とビタミンがしっかり摂取できる事をウリにしている食べ物も少なくありません。

しかし一概に「ビタミン」と言ってもビタミンにもたくさんの種類があり、それぞれで含まれている食品は異なります。

ここではビタミンの中でも「ビタミンA」に焦点を当て、ビタミンAをしっかりと摂取するにはどのような食生活が良いのか、またビタミンAを多く含んでいる食品についてなどを紹介していきます。

1.ビタミンAとはどのような物質なのか

ビタミンAはどのような食品に多く含まれているのでしょうか。

これを知るためには、まずビタミンAという物質について少し勉強しましょう。

テレビCMなどの影響なのかビタミンと言えばみなさん「果物」「野菜」に多く含まれているというイメージを持たれている方が多いようです。

もちろん果物や野菜に多く含まれているビタミンもありますが、ビタミンによっては肉や魚、豆類、穀物などに多く含まれているものもあります。

そもそもビタミンというのは「vital amine(生体に必要な有機物)」という言葉が由来になっています。

私たちの身体に必要な栄養素には、

  • 炭水化物(いわゆる糖質)
  • たんぱく質
  • 脂質

があり、これらは三大栄養素と呼ばれています。

一方でビタミンはこの三大栄養素ほど量は必要ではないんだけど、微量に摂取しないと健常な身体を維持できない有機化合物の総称の事になります。

特定の食べ物に含まれる栄養素であったり、特定の構造を持つ栄養素をビタミンと呼んでいるわけではなく、「微量ではあるが身体に必要な栄養素」という定義でまとめられているのがビタミンですので、含まれている食品というのは各ビタミンでそれぞれ異なります。

ではビタミンの中でもビタミンAはどのような食品に含まれるのでしょうか。

「ビタミンAを含んでいる食品」を考える時には、「レチノール」と「βカロチン」の2つの物質を知っておく必要があります。

ビタミンAは物質名でいうと「レチノイド(レチノール)」と呼ばれる物質です。食品の中には、このレチノールを多く含んでいるものもあり、主に肉類や乳製品などが該当します。

一方でβカロチンは、野菜(特に緑黄色野菜)に多く含まれる物質です。このβカロチンは体内に吸収されると体内でレチノールに変化します。そのためβカロチンを摂取する事も、ビタミンAを摂取するのとほぼ同様の効果が期待できるのです。

2.ビタミンAを多く含む食品は

では次にビタミンAを多く含む食品について見ていきましょう。

ビタミンAを多く含む食品については、前述の通り、

  • レチノールを多く含む食品
  • βカロチンを多く含む食品

の2つが考えられます。

それぞれに分けて見ていきましょう。

Ⅰ.レチノールを多く含む食品

まずレチノールを多く含む食品についてみてみましょう。

レチノールは主に、

  • 肉類(鶏肉、豚肉、牛肉)
  • レバー
  • うなぎ
  • 乳製品(バター、マーガリン、チーズなど)

に多く含まれます。

Ⅱ.βカロチンを多く含む食品

一方でβカロチンは「野菜」に多く含まれます。

野菜の中でも特に緑黄色野菜は、βカロチンを多く含みます。

βカロチンはレチノールの前駆体のような物質で、体内に吸収されるとレチノールに変化します。そのためβカロチンをたくさん摂取する事は、ビタミンAを摂取しているのと同様になります。

βカロチンは緑黄色野菜に多く含まれますが、βカロチンは橙色の色素であり、色が鮮やかな野菜は、βカロチンによってそのような色になっているのです。という事はそのような色の野菜はβカロチンを豊富に含んでいるという事です。

具体的には、

  • にんじん
  • パセリ
  • しゅんぎく
  • ホウレンソウ
  • こまつな
  • レタス

などといった、緑色、橙色の野菜にはβカロチンが多く含まれています。

3.ビタミンAの1日摂取目安量

ビタミンAを多く含む食品を見てきました。

最後に、これらの食品を1日どのくらい摂取すれば十分なビタミンAが摂れるのでしょうか。

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」によると、推奨されているビタミンAの1日摂取量は、

  • 成人男性で850~900RAE/日
  • 成人女性で650~700RAE/日

とされています。

更に授乳婦では450RAE/日ほど余計に摂る事が推奨されています。

未成年の場合は、年齢・性別によって多少異なりますが、おおよそ350~600RAE/日が推奨されています。

このRAEというのは何でしょうか。RAEは「レチノール活性当量」と呼びます。

前述の通りレチノールをビタミンAと呼びますが、実際はレチノールだけでなくβカロテンを摂取する事もレチノールの摂取につながります。更に言うとαカロテン、クリプトキサンチン、プロビタミンAといった物質も量は少ないながらも体内でレチノールに変換されるためビタミンAの摂取につながります。

しかしレチノールを1mg摂るのとβカロテンを1mg摂るとのでは、ビタミンAとしての量は異なってきます。おおよそβカロテンを12mg摂取する事でレチノール1mgに相当するため、それぞれの物質がビタミンAとなる量を調整した数値を出す事が必要で、それがRAEだというわけです。

RAEは次のような計算式で表されます。

RAE(μg)=
レチノール(µg)
+βカロテン(µg)×1/12
+αカロテン(µg)×1/24
+βクリプトキサンチン(µg)×1/24
+その他のプロビタミンAカロテノイド(µg)×1/24

では、代表的な食品100g中に含まれるビタミンAのRAE(μg)量を見てみましょう。

【食品名】 【100gあたりのRAE(μg)】
豚のレバー 14,000μg
うなぎ(蒲焼) 1,500μg
卵黄 470μg
バター 700μg
にんじん 720μg
パセリ 620μg
しゅんぎく 440μg
ホウレンソウ 450μg
こまつな 260μg
レタス 170μg

ビタミンAのみの摂取を考えるのであれば緑黄色野菜よりも肉類の方が優れています。

しかし栄養素は特定のものに偏って摂るのではなく、総合的に考えてバランスよく摂取する事が大切ですので、多くの食品を幅広く摂取するようにしましょう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする