稗粒腫の治療費はどのくらいかかるのか

稗粒腫(はいりゅうしゅ、ひりゅうしゅ)は、主に顔に生じる白色から黄色の小さなできものです。

良性のできものであるため基本的には放置していて問題のないものですが、顔(特に目の周り)に生じやすいため、特に女性では治療を希望される方もいらっしゃいます。

しかし病院で処置をしてもらうとなると、いくらくらいかかるのかは、一般の方にはなかなか分かりにくいものです。

このような美容的理由からの治療だと「保険が効くのだろうか?」「高いのではないだろうか?」と心配になってしまいますよね。

稗粒腫の治療費というのは、一体いくらくらいかかるものなのでしょうか。

ここでは稗粒腫の治療にかかる費用について紹介させて頂きます。

1.稗粒腫とは

稗粒腫の治療費について説明する前に、まずは稗粒腫がどのような疾患なのかを簡単に説明させていただきます。

稗粒腫は、皮膚に生じる良性腫瘍(できもの)の一種です。「腫瘍」と聞くと驚かれるかもしれませんが、腫瘍といっても癌のような悪性腫瘍ではありません。いわゆる「できもの」という言葉が一般的なイメージとしては合っているでしょう。

稗粒腫は1~2mm程度の大きさの皮膚の小さなふくらみになります。なぜこのようなふくらみが生じるのでしょうか。

その正体は角質の塊になります。

ではこの角質とは何でしょう。角質について知るために皮膚の正常の構造について少し勉強しましょう。

私たちの皮膚は外側から、

  • 表皮
  • 真皮
  • 皮下組織

と層をなしています(皮下組織の下には筋肉や臓器などがあります)。

そして皮膚の一番外側にある表皮は更に細かく、

  • 角質層
  • 顆粒層
  • 有棘層
  • 基底層

と4つの層に分かれています。

表皮を構成する細胞である「角化細胞」は、表皮の一番奥にある基底層で作られ、成長とともに有棘層⇒顆粒層⇒角質層と上がっていき、最後には「垢(アカ)」となって皮膚から剥がれ落ちていきます。

これを皮膚の「ターンオーバー」と呼びます。このターンオーバーはおおよそ1か月のサイクルで行われています。

このように本来であれば垢として剥がれ落ちるはずの角質が皮膚内に溜まってしまい、嚢(ふくろ)状にくるまれてしまったのが稗粒腫です。

通常、稗粒腫は表皮の直下に生じます。何らかの原因によって基底細胞が嚢状となってしまい、皮膚の外側ではなく内側に向かって角化細胞を作り出すようになると、角質はどんどんと表皮下の嚢の中に溜まってしまいます。

これが稗粒腫となります。

稗粒腫の多くは1~2mmと小さく、色も白~黄色で皮膚に近い色になります。そのため遠目から見ればそこまで目立つものではありません。

しかし多発する事、顔に出来やすい事、成人女性に認められる事などから、治療を望まれる方も少なくありません。

2.稗粒腫の治療費①:稗粒圧出法

稗粒腫は皮膚科や美容皮膚科で治療をする事が出来ます。

その治療方法は大きく分けて2つあります。

標準的な治療法には「稗粒圧出法」という治療法です。これは一般的な皮膚科であればおおむねどこでも対応してくれます。稗粒圧出法は、多くの皮膚科で行える治療法であり、また保険が効くという利点もあります。

そしてもう1つは「炭酸ガスレーザー治療法」です。これは炭酸ガスレーザーを導入している皮膚科でないと施行できません。美容皮膚科であれば多くのクリニックが導入しているため、美容皮膚科で行われるのが一般的です。炭酸ガスレーザー治療法は残念ながら保険は効かず自費での治療となります。

まずは「稗粒圧出法」から紹介します。

稗粒圧出法は、その名の通り稗粒腫の中に溜まっている角質を押し出す(圧出する)治療法になります。

針で稗粒腫を浅く刺し、上手に嚢(ふくろ)ごと稗粒腫を押し出します。針で刺したり、押し出す際に多少の痛みを感じるため、事前に麻酔のテープを貼付してから処置を行う事もあります。

処置後は、傷からばい菌が入ってしまわないように数日は抗生剤の軟膏を付け、その後もう一度受診して医師に経過を確認してもらうのが一般的です。

この稗粒圧出法を施行した時の料金はどのくらいかかるでしょうか。稗粒圧出法は保険が効く治療法ですので、保険診療報酬から金額を概算する事が出来ます。

まず1回目の診察で稗粒圧出法をしたとします。この時にかかる費用は、

初診料 282点
稗粒腫摘除 10か所未満:74点 10か所以上:148点
処方箋料 68点
合計 424~498点

となります。

保険診療は1点が10円ですから、4,240~4,980円ほどで、例えば3割負担の方であればこの3割ですから、1,272~1,494円となります(これに何らかの加算がついて多少金額が前後する事もあります)。

これに、「ペンレステープ(麻酔のテープ)」を1~2枚使えば、50~100円程度上乗せされます。

また化膿止めの軟膏を処方してもらった場合は、そのお薬の料金もかかります。

次に1週間後などに経過をみるための再診を行います。この時にかかる費用は、

再診料 72点
外来管理加算 52点
合計 124点

で1,240円になります。これも3割負担であれば372円です。

全てを合計しても、2,000円~2,500円程度で収まります。

3.稗粒腫の治療費②:炭酸ガスレーザー治療法

稗粒腫のもう1つの治療法は炭酸ガスレーザーを照射する事によって稗粒腫を削り取ってしまう治療法になります。

これは保険適応ではありませんので、自費医療になります。

そして自費医療は医療機関がそれぞれで価格を決めるため、「〇〇円で行えます」という事は言えません。

そのため炭酸ガスレーザー治療法を受けたい場合は、炭酸ガスレーザーを導入している医療機関のサイトで確認したり電話やメールで問い合わせてみましょう。

あくまでも一般的な相場ですが、合計で10,000~15,000円程度が多いと思われます。

ただし稗粒腫の数や大きさなどによっても異なってきますので、詳細は医療機関に直接問い合わせるようにしましょう。

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